HPV vaccine・Cervical cancer
HPVワクチン・子宮頸がん
子宮頸がん
一般的に、婦人科領域でがん検診といえば、子宮頸がん検診を意味します。これは、綿棒などで子宮の入口部分をこすることで細胞を採取して、顕微鏡検査により5段階に分類します。クラス1と2は正常、クラス4と5は癌、クラス3( aとbに分類される)は異型性と呼ばれる中間群です。それぞれの段階で治療方法が異なります。癌であっても、必ずしも子宮を摘出する必要があるとは限りません。年1回の検診を受けていれば、突然の進行がんで発見されることはまずありませんので、子宮頸がんは、特に定期的な健診をお勧めします。また、ベゼスタ分類という新しい分類法が有り、先述の分類に沿った形で、癌の原因となりうるヒトパピローマウィルスのチェックや、拡大鏡を用いての精密検査を行って、癌の有無をチェックしたりします。
子宮体癌は、生理以外に不正出血がある女性に対して、必要と思われる場合に行います。まず内診と超音波検査により、子宮の状態を詳しく観察して、癌の可能性が考えられるときに細胞を採取して検査します。直径2mm程度の、細いストローのような内膜採取用器具を、子宮内に挿入して細胞を採取します。子宮頚部がん検診がほとんど痛みがないのに対して、体癌健診は多少痛みを伴います。
卵巣検診は、内診と超音波検査により行います。膣内から観察する経膣超音波検査法により、ほとんどの卵巣腫瘍は比較的早期に発見が可能となりました。悪性が疑われる場合には、血液検査で腫瘍マーカーの測定を行い、良性か悪性かの鑑別の一助とします。特に、以前に、子宮内膜症や卵巣腫瘍を指摘されている女性は、大きさや性状の変化を診るために、年3-4回の定期健診を受けることをお勧めします。